○白川町が取り扱う個人情報、個人番号及び特定個人情報の管理に関する規程
平成27年11月30日
訓令乙第10号
(目的)
第1条 この規程は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「法」という。)並びに個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)及び白川町個人情報保護法施行条例(令和4年白川町条例第20号。以下「法施行条例」という。)に定めるもののほか、白川町(以下「町」という。)が取り扱う個人情報、個人番号及び特定個人情報(以下「個人情報等」という。)の安全管理について必要な事項を定めることにより、その適切な措置及び適正な運用を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 用語の意義は、法、個人情報保護法及び法施行条例の定めるところによる。
(総括保護責任者)
第3条 個人情報等に係る総合的な安全管理措置を行うため、総括保護責任者を置く。
2 総括保護責任者は、副町長をもって充てる。
(総括保護管理者)
第4条 総括保護責任者を補佐するため、総括保護管理者を置く。
2 総括保護管理者は、前項に規定する補佐をするほか、次に掲げる事項を所掌する。
(1) 個人情報等の安全管理に関する教育及び訓練並びに研修の企画及び実施に関すること。
(2) 個人情報等の取扱状況の把握に関すること。
(3) 個人情報等の安全管理措置の状況についての監査及び監督に関すること。
(4) 個人情報等の安全管理措置についての指示、指導及び助言に関すること。
(5) その他町全体における個人情報等の安全管理措置に関すること。
3 総括保護管理者は、総務課長をもって充てる。
(副総括保護管理者)
第5条 総括保護管理者を補佐するため、副総括保護管理者を置く。
2 副総括保護管理者は、企画課長をもって充てる。
(保護管理者)
第6条 白川町行政組織規則(昭和62年規則第15号)に定める各課(局・室)及び出先機関(以下「課」という。)に保護管理者を置く。
2 保護管理者は、所管する課における個人情報等の安全管理のために必要な措置を講ずるため、次に掲げる事務を行う。
(1) 個人番号及び特定個人情報(以下「特定個人情報等」という。)の利用申請の承認及び記録等の管理
(2) 個人情報等の取扱状況の把握に関すること。
(4) 委託先における個人情報等の取扱状況等の監督
(5) その他個人情報等の安全管理措置に関すること。
3 前項の規定にかかわらず、同一の個人情報等を複数の課において管理する場合、当該課における保護管理者は互いに連携し、個人情報等に関する安全管理措置を行うとともに、各課における任務を分担し、及び責任を明確にするものとする。
4 保護管理者は、総括保護管理者から個人情報等の安全管理措置の状況について指示、指導、助言等を受けた場合、これに従わなければならない。
5 保護管理者は、課長級の職員及び出先機関の長をもって充てる。
(事務取扱担当者)
第7条 保護管理者は、特定個人情報等を取り扱う職員(以下「事務取扱担当者」という。)を指定し、当該事務取扱担当者が取り扱う特定個人情報等の範囲を定めなければならない。
2 事務取扱担当者は、課の個人情報等の安全管理措置を講ずるため、個人情報等を取得し、保管し、利用し、提供し、開示し、訂正し、利用停止し、若しくは廃棄し、又は委託処理等の個人情報等を取り扱う業務に従事する際、法、個人情報保護法及び法施行条例その他の関連法令、この規程及びその他の庁内規程並びに総括保護管理者及び保護管理者の指示した事項(以下「法令等事項」という。)に従い、個人情報等の保護に十分な注意を払ってその業務を行うものとする。
(職員)
第8条 職員は、法令等事項に従い、個人情報等を取り扱わなければならない。
(個人情報等保護研修)
第9条 総括保護管理者は、保護管理者に対し、課における個人情報等の適正な管理のために必要な教育研修を行う。
2 総括保護管理者及び保護管理者は、個人情報等の取扱いに従事する職員に対し、個人情報等の取扱いについて理解を深め、個人情報等の保護に関する意識の高揚を図るため、啓発その他必要な教育研修を行う。
(情報セキュリティ等の研修及び訓練)
第10条 総括保護管理者及び保護管理者は、個人情報等を取り扱う情報システムの管理に関する事務に従事する職員に対し、個人情報等の適正な管理及び保護のために、情報システムの管理、運用及び情報セキュリティ対策に関して必要な教育研修、事故障害時等の対応訓練を行う。
(研修参加機会の付与)
第11条 保護管理者は、課の職員に対し、個人情報等の適正な管理及び保護のために、総括保護管理者の実施する教育研修への参加の機会を付与する等の必要な措置を講ずる。
(アクセスの制限)
第12条 副総括保護管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、当該個人情報等にアクセスをする権限を有する者をその利用目的を達成するために必要最小限の職員に限らなければならない。
2 副総括保護管理者は、職員にアクセスをする権限を付与する場合であっても、業務上必要な最小限度の個人情報等のみにアクセスを許可する対策を講じなければならない。
3 アクセスをする権限を有しない職員は、個人情報等にアクセスをしてはならない。
(複製等の制限)
第13条 職員は、情報漏えい等の事案の発生を防止するため、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 個人情報等の複製
(2) 個人情報等の送信
(3) 個人情報等が記録されている媒体の外部への送付又は持出し
(4) その他個人情報等の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為
(媒体の管理等)
第14条 職員は、個人情報等が記録されている媒体を定められた場所に厳重に保管し、施錠しなければならない。
2 前項の場合において、職員は、必要があると認めるときは、耐火金庫その他の災害の耐性に優れた場所での保管を行わなければならない。
(廃棄等)
第15条 職員は、個人情報等が記録されている媒体(情報機器に内蔵されているものを含む。)が不要となった場合、当該個人情報等の復元又は判読が不可能な方法により当該情報の削除又は当該媒体の廃棄を行わなければならない。
(個人情報等の取扱状況の記録)
第16条 保護管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、台帳を整備し、当該個人情報の利用、保管、廃棄等の取扱いの状況について記録しなければならない。
2 前項の規定において、保護管理者は、特定個人情報ファイルについての取扱状況を確認する手段を整備し、当該特定個人情報等の利用、保管、廃棄等の取扱状況について記録しなければならない。
(個人番号の利用の制限)
第17条 職員は、法又は個人情報保護法の定める場合を除き、個人番号を利用してはならない。
(特定個人情報の提供の求めの制限)
第18条 職員は、個人番号利用事務又は個人番号関係事務(以下「個人番号利用事務等」という。)を処理するために必要な場合その他の法で定める場合を除き、個人番号の提供を求めてはならない。
(特定個人情報ファイルの作成の制限)
第19条 職員は、個人番号利用事務等を処理するために必要な場合その他の法で定める場合を除き、特定個人情報ファイルを作成してはならない。
(特定個人情報等の収集及び保管の制限)
第20条 職員は、法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、他人の個人番号を含む個人情報を収集又は保管してはならない。
(パスワード等の管理)
第21条 副総括管理者は、個人情報等(情報システムで取り扱うものに限る。以下この章において同じ。)の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、パスワードを使用して権限を識別する機能(以下「認証機能」という。)の設定を行うほかアクセスの制御のために必要な措置を講ずるものとする。
2 副総括管理者は、前項の規定によりパスワードを使用した場合、当該パスワードの読取防止を行うほか必要な措置を講ずるものとする。
(アクセス記録)
第22条 副総括管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、当該個人情報等へのアクセスの状況を記録し、当該記録(以下「アクセス記録」という。)を一定の期間保存し、及び定期及び臨時に分析するために必要な措置を講じ、又はアクセス記録の改ざん、窃取若しくは不正な消去の防止のために必要な措置を講ずるものとする。
(アクセス状況の監視)
第23条 副総括管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、当該個人情報等への不適切なアクセスを監視するため、一定数以上の個人情報等がダウンロードされた場合に警告表示がなされる機能等を設定するほか、当該機能の定期及び臨時に確認するために必要な措置を講ずるものとする。
(管理者権限の設定)
第24条 副総括管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、情報システムの管理者権限の特権を最小限とし、当該特権が不正に窃取された際の被害を最小化し、又は内部からの不正操作等を防止する措置を講ずるものとする。
(外部からの不正アクセスの防止)
第25条 副総括管理者は、個人情報等を取り扱う情報システムへの外部からの不正アクセスを防止するため、ファイアウォールの設定による経路制御等の必要な措置を講ずるものとする。
2 町は、特定個人情報等を取り扱う情報システムについて、外部ネットワークから独立する等の高いセキュリティ対策を講じ、不正なアクセス等の被害又はその兆候を把握した場合においては、当該被害を最小化する措置をあらかじめ講ずるものとする。
(不正プログラムによる漏えい等の防止)
第26条 副総括管理者は、不正プログラムによる情報漏えい等の防止のため、不正プログラムの感染防止等に必要な措置を講じなければならない。
(暗号化)
第27条 副総括管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、その暗号化のために次に掲げる措置を講ずるものとする。
(1) 通信経路における情報漏えい等の防止策
(2) 情報システムに保存されている記録における情報漏えい等の防止策
(入力情報の照合等)
第28条 職員は、情報システムで取り扱う個人情報等の重要度に応じて、入力原票と入力内容との照合、処理前後の当該個人情報等の内容の確認、既存の個人情報等との照合等を行うものとする。
(バックアップ)
第29条 副総括管理者は、個人情報等の重要度に応じて、バックアップを作成し、分散保管するために必要な措置を講ずるものとする。
(情報システム設計書等の管理)
第30条 副総括管理者は、個人情報等に係る情報システムの設計書、構成図等の文書について外部に知られることがないよう、その保管、複製、廃棄等について必要な措置を講ずるものとする。
(端末の限定)
第31条 副総括管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、その処理を行う端末(情報システム又は情報システムに接続して情報を操作し、閲覧できる全ての情報機器を含む。以下同じ。)を限定するために必要な措置を講ずるものとする。
(端末の盗難防止等)
第32条 保護管理者は、端末の盗難又は紛失の防止のため、端末の仕様、使用目的等に応じて端末の固定、執務室の施錠等の必要な措置を講ずるものとする。
2 職員は、保護管理者が必要があると認めるときを除き、端末を外部へ持ち出し、又は外部から持ち込んではならない。
(第三者の閲覧防止)
第33条 職員は、端末の使用に当たっては、個人情報等が第三者に閲覧されることがないように使用状況に応じて情報システムからログオフを行うことを徹底する等の必要な措置を講じなければならない。
(記録機能を有する機器及び媒体の接続制限)
第34条 副総括管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、当該個人情報等の情報漏えい等の防止のため、記録機能を有する機器及び媒体の情報システム端末機器への接続の制限(当該機器の更新への対応を含む。)等の必要な措置を講じなければならない。
(保護管理者の責務)
第35条 保護管理者は、個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、情報システムにおける安全の確保措置の状況を、定期及び臨時に確認し、管理しなければならない。
(管理区域等の安全管理)
第36条 保護管理者は、特定個人情報等を取り扱う基幹的なサーバ等の情報システムを設置する区域(以下「指定管理区域」という。)について、安全管理のための措置を講ずるものとする。
2 指定管理区域の入退管理については、白川町住民基本台帳ネットワークシステムセキュリティ要綱(平成14年訓令甲第10号)第3章の規定を準用する。
(個人情報の提供)
第37条 保護管理者は、個人情報保護法第69条第2項の規定により町以外のものに個人情報を提供する場合には、原則として次に掲げる事項を行わなければならない。
(1) 次に掲げる事項を記載した書面を提供先と取り交わすこと。
ア 提供先での利用目的
イ 利用する業務の根拠法令
ウ 利用に関する記録の範囲及び項目
エ 利用形態
オ その他保護管理者が必要と認める事項
(2) 提供先への安全管理措置の要求
2 前項の場合において、保護管理者は、必要があると認めるときは、実地の調査を行い、状況を確認し、その結果を記録するとともに、改善要求等の措置を講ずるものとする。
3 保護管理者は、法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報等を提供してはならない。
(業務の委託契約)
第38条 町は、個人情報等の取扱いに係る業務(以下「個人情報等取扱業務」という。)について外部に委託する場合、個人情報等の適切な管理を行う能力を有しない委託先を選定することがないよう、適切に選定を行わなければならない。
2 保護管理者は、個人情報等取扱業務について外部に委託する場合、委託先と交わす契約書に次に掲げる事項を明記するとともに、委託先における責任者及び業務従事者の管理及び実施体制、個人情報等の管理の状況についての検査に関する事項等の必要な事項について書面で確認しなければならない。
(1) 個人情報等に関する秘密保持、目的外利用の禁止等の義務
(2) 再委託の制限又は事前承認等再委託に係る条件に関する事項
(3) 個人情報等の複製等の制限に関する事項
(4) 情報漏えい等の事案の発生時における対応に関する事項
(5) 委託終了時における個人情報等の消去及び媒体の返却に関する事項
(6) 違反した場合における契約解除、損害賠償責任その他必要な事項
(7) 従業者に対する監督及び教育に関する事項
(8) 契約内容の遵守状況について報告を求める規定に関する事項
(9) 特定個人情報等を取り扱う従業者の明確化に関する事項
(10) 委託者が委託先に対して実地の調査を行うことができる事項
3 保護管理者は、個人情報等取扱業務の全部又は一部を委託する場合、当該委託先において、法に基づき実施機関が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるか否かについて、あらかじめ確認しなければならない。
(委託先の監督)
第39条 保護管理者は、個人情報等取扱業務について外部に委託する場合、委託する個人情報等の秘匿性、重要性その他の性質に応じて、年に1回以上委託先における個人情報等の管理の状況を確認しなければならない。
2 保護管理者は、個人情報等取扱業務の全部又は一部の委託をする場合、当該委託先において、実施機関が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるよう必要かつ適切な監督を行わなければならない。
2 町は、個人情報等取扱業務の全部又は一部の委託先において、当該業務が再委託される場合には、当該業務において取り扱う特定個人情報等の適切な安全管理が図られることを確認した上で再委託の諾否を判断しなければならない。
(事案の報告)
第41条 職員は、次に掲げる場合は、速やかに当該個人情報等を管理する保護管理者に報告しなければならない。
(1) 情報漏えい等の発生又は兆候を把握した場合
(2) その他安全確保上で問題となる事案が発生した場合
2 事務取扱担当者は、取扱規程等に違反している事実又は兆候を把握した場合は、速やかに当該個人情報等を管理する保護管理者に報告しなければならない。
3 保護管理者は、前2項の規定により報告を受けた場合は、直ちに総括保護管理者に当該事案について報告するとともに、速やかに被害の拡大防止又は復旧等のために必要な措置を講じなければならない。この場合において、保護管理者は、事案の発生した経緯、被害状況等を調査し、当該調査内容も併せて総括保護管理者に報告するものとする。
4 総括保護管理者は、前項の規定により報告を受けた場合は、事案の内容に応じて、当該事案の内容、経緯、被害状況等を総括保護責任者に速やかに報告しなければならない。
(法令等の違反に対する厳正な対処)
第42条 町は、職員が法令又は内部規定等に違反する行為を確認した場合には、法令又は内部規定等に基づき厳正に対処するものとする。
(事案の再発防止措置)
第43条 保護管理者は、事案の発生した原因を分析し、再発防止のために必要な措置を講じるともに、その内容を総括保護管理者に報告しなければならない。
2 総括保護管理者及び副総括保護管理者は、実施機関及び実施機関以外の機関における事案発生状況を分析し、類似事例の再発防止のために必要な措置の検討を行うものとする。
(公表等)
第44条 総括保護管理者は、第40条に規定する事案の内容、影響等に応じて、事実関係及び再発防止策の公表、当該事案に係る本人への対応等の措置を講ずるものとする。
(監査)
第45条 総括保護管理者は、個人情報等の適正な取扱い並びに法、個人情報保護法、法施行条例及びこの規程の遵守状況について、定期及び臨時に副総括保護管理者に監査(外部監査を含む。)を行わせるものとする。
2 保護管理者及び職員は、前項の監査の実施に協力しなければならない。
(点検)
第46条 保護管理者は、自ら管理責任を有する個人情報等の記録媒体、処理経路、保管方法等について、定期及び臨時に点検を行い、必要があると認めるときは、その結果を総括保護管理者に速やかに報告しなければならない。
(評価及び見直し)
第47条 総括保護責任者、総括保護管理者、副総括保護管理者及び保護管理者は、個人情報等の適切な管理のための措置について、監査又は自ら行う点検の結果を踏まえ、実効性の観点から評価し、必要があると認めるときは、その見直し等の適切な措置を講じなければならない。
附則
この規程は、平成27年12月1日から施行する。
附則(令和5年3月15日訓令乙第1号)
この訓令は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)附則第1条第7号に掲げる規定(同法第51条の規定に限る。)の施行の日から施行する。